豪州コーチングコース
7月、東海大学湘南キャンパスキャンパスに於いて「豪州レベル2コーチングス」、早稲田大学上井草グラウンドに於いて「豪州レベル1コーチングス」が開催されました。ARU(豪州ラグビー協会)が主催して正式に開催されたラグビー先進国のコーチングコースに日本全国から多数のコーチが参加されました。
開催に際し、様々なご協力を頂いた、東海大ラグビー部のスタッフ・選手の皆さま、早大ラグビー部のスタッフ・選手、OB会の皆様に深く御礼申し上げます。
レベル2コース(7月6日~8日)は今回で3度目、レベル1コース(7月14日/15日)は、2001年以来、9度目と10度目の開催となります。
それぞれのコースはオーストラリアで開催されるコースと同じマニュアルが使用され、ARUコーチ教育部門のスタッフがコースを進めて参ります。ラグビーを中心に「コーチとは」「コーチングとは」を突き詰めて参りますが、スポーツ全般、また社会の様々な部分で役に立つカリキュラムだと思います。
コース修了後、受講者には試験とレポート作成に取り組んで頂きますが、この作業が極めて難関です。ASC(オーストラリア・スポーツコミッション)やARUは“クオリティ(質)の充実”を重視しているため、例外を認めません。いかに有名な選手でもコーチでも、まずはファウンデーション(レベル1)コースから始めます。
(オーストラリアのスポーツコーチの心得)
哲学を持たないコーチにコーチングはできない!
明確な目的を持たないコーチにコーチングはできない!
ルールに精通しないコーチにコーチングはできない!
選手の安全を優先しないコーチにコーチングはできない!
試験は、そのような観点から出題されます。
試験やレポートの評価を経て、新豪州レベル2コーチ、レベル1コーチが誕生します。
認定されたコーチには、オーストラリア政府機関ASCとARUの連名で認定証とマイ・ラグビーカードが授与されます。この資格はiRB加盟国全てで通用します。
認定資格は、あくまでも単なる資格でしかありません。
それが良いコーチの証明ではありません。
大切なのは、良いコーであるための弛まない努力であり、学ぶ姿勢や様々な経験を積むことです。
それから最も大切なのは、コーチに相応しい人格です。
多くのコーチからフィードバックが届いています。
その全てが「受講して良かった」というものばかりです。
更に素晴らしい機会実現を目指し努力して参ります。
ARU7’sコーチングセミナー
7月16日、早稲田大学上井草グラウンドにて「ARU7’sコーチングセミナー」が開催されました。
2016年リオ五輪から7’sラグビーが正式種目に加わる事もあり、全国から100名を超えるコーチが参加されました。優勝を狙うオーストラリアでは、ARUがすでに7’sコーチングマニュアルを整備し、今回のセミナーは、そのマニュアルを基に開催されました。
Sevens the Game セブンスゲームの概要:セブンスと15人制は異なるゲームであり、7’sに特化したコーチングが必要である!! 模範映像を観戦しながら説明 ・ゲームとしてのスタイル ・平均的に、一試合で何回パスが? ・平均的に、一試合で何回キックが? ・平均的に、一試合で何回スクラム、ラインアウト、リスタート? ・ジェネラルプレーのパーセンテージは?トライ数は? ・コンバージョンの成功率は? ・選手にどれだけのフィットネスが求められるか? ・試合中、最も重要なスキルは? 上記質問に対する回答と質疑応答(意見交換) Laws pertaining to Sevens セブンスに関するルールについて ・得点方法 ・不正なプレー ・キックオフ&リスタートキック ・スクラム ・テクニカルアドバンテージ&タクティカルアドバンテージ ・レフリーとして (ジェイミー・マクレガー) |
セット・ピース ・リスタート&フォーメ―ション ・スクラム(バインド&ボディーシェイプ) ・ラインアウト(ポジショニング&オプション) アタック 7’sのためのキャッチ&パス アラインメント ・ドリル1 パッシング・リロード ・ドリル2 パッシング・レース コンティニュアス キャッチ&パス ・ドリル1 ラテラルパス&オフロード ・ドリル2 キャッチ パス&サポート ・ドリル3 リアクト&リロード ディフェンス タックル テクニック ・ドリル1 カラード タックル・スクエア ・ドリル2 カラード トラック&タックル スクラム ディフェンス パターン ラインアウト ディフェンス パターン ジェネラルプレー ディフェンス パターン ・ドリル1 5v3ミラー ・ドリル2 5v3ウィッスル&プレー |
プログラムは室内でのレクチャーとグラウンドでの実技指導が行われ、それぞれが“目から鱗”の内容ばかりで、参加されたコーチや選手にとって有意義な一日となりました。
リオ五輪に向けて、ARU側の今後更なる進化が期待でき、今後も継続していく計画でいます。
ARUコーチングクリニック
7月11日/12日にARUスタッフによるコーチングクリニックが桐蔭学園にて開催されました。
コーチングクリニックは「コーチ陣と選手相互のプレーに対する理解」を深めることが目的であり、短時間の中で様々なスキルやプレーの確認が行われました。
ARUスタッフはオーストラリアでも定期的にハイスクールを巡回し、アカデミーやセミナーを開催しながら、この年代へのコーチングを重視しています。今回のクリニックで、彼らは「この年代に対するコーチングが、日本のラグビーを発展させる」という確信を持ちました。
チームの強化はもちろんですが、計画→実行→レビュー→リアクションを回す事の重要性をコーチ陣と確認しました。また100名を超える選手全員に同時に指導するアイデアなども提案がなされました。
来年の事業計画に、豪州コーチングコース、豪州アドバンストセミナー、そして豪州コーチングクリニックを盛り込む計画をしていますが、お気軽にお問い合わせ下さい。すでに来年のコーチングコース開催についてのお問い合わせも頂き、ARU側にもその旨を伝えています。